日本動脈硬化学会より『2004年版高脂血症治療ガイド』が刊行されましたので、これを基にできる限りわかりやすく解説したいと思います。
どこからを高脂血症というのか? 高コレステロール血症 :総コレステロール 220mg/dl以上 高LDLコレステロール血症 :LDLコレステロール 140mg/dl以上 高トリグリセリド血症 :トリグリセリド 150mg/dl以上
高コレステロール血では、コレステロールが血管壁に溜まり動脈硬化を進展させる動脈硬化が進展すると、生命に危険を及ぼすような心筋梗塞、脳梗塞に至ることがあります。また、最近注目されているのが、急性冠症候群です。これはコレステロールに富む、もろく不安定な病変が破裂すると急速に血栓を生じ、血管を塞いでしまい、心筋梗塞などに至ります。このコレステロール蓄積を予防する必要があるのです。
治療といえば、「何がなんでも薬」というわけではありません。まずは生活様式の確認に始まり、かなりプライベートな側面までも把握した上で患者さんの理解を得ながら、診療を進めていく必要があります。食事療法についても一番重要な点は適正な摂取エネルギーに補正することで、さらには3回の食事をほぼ均等割にすることが求められます。運動療法としても軽い有酸素運動(早く言えば、早歩き、自転車、水泳)を一日30分以上続けることを推奨します。これでも治療効果が現れない場合には薬物治療を取り入れることになります。
高脂血症から動脈硬化への進展を予防するためには、何よりも早期に病変を検出することが重要です。現在のところ、この血管壁の変化を体表面から患者さんの負担なく検査する方法は超音波による検査法(頚動脈超音波検査など)があるのみで、この方法では、頚動脈や大腿動脈などの動脈硬化度を直接測定することが可能である。早期の病変を診断することにより、早期から治療に結びつけることができ、進展の予防になりうると考えられます。
■高脂血症 (つちやクリニック)
最近の食事の欧米化、運動不足に伴い肝臓に脂肪が沈着する脂肪肝が増えて来ています。それ自体ではそれほど大きな問題ではないのですが、いわゆる内臓に脂肪が沈着している、ということから良い徴候ではありません。 食生活の是正が必要です。またアルコールが原因となる脂肪肝も含め、以前はウイルス性の肝炎と違い心配ない、と言われていたのですが、最近急速に肝障害が進む例も見られ、注意が必要です。 また脂肪肝と思われていたら違ったと言う病気もあり、特に女性は原発性胆汁性肝硬変との区別が重要です。
■高脂血症 (秋山クリニック)
高脂血症は全身の動脈の内膜にコレステロールが沈着し、動脈の内腔を狭め血栓形成の原因になります。例えば脳の動脈が詰まると脳梗塞、心臓を栄養している冠動脈が詰まると狭心症、心筋梗塞になります。そうなるまで自覚症状がほとんどなく症状が出現した時に厳しい結果となるところがやっかいなところです。とくに女性の場合更年期と密接な関係があります。女性ホルモンはコレステロールを下げる効果がありますが、更年期になりホルモンが枯渇していくと逆にコレステロール値が上昇していきます。食事、運動療法を中心に治療しますがかなりデータが悪い場合は薬も併用します。